コンシェルジュコラム

2023.01.05 キッチン掃除

換気扇(レンジフード)を掃除する際に準備するものと掃除手順を解説

人によって料理する頻度は異なりますが、キッチンの換気扇(レンジフード)は油やホコリなどで日に日に汚れていきます。

汚れがひどくなると換気する機能が弱まるうえ、嫌な臭いを発生させる原因になるため、汚れがひどくなる前に掃除しなければなりません。

しかし、正しい掃除方法がわからずに、汚れを放置してしまっている方も多いでしょう。

この記事では、掃除する際に準備するものや掃除の手順、掃除する際のコツ、おすすめの洗剤などを詳しく紹介するので、掃除方法がわからず汚れを放置している方は、掃除する際の参考にしてみてください。

換気扇(レンジフード)を掃除する際に準備するもの

換気扇(レンジフード)を掃除する際は、ゴム手袋、新聞紙、雑巾、ゴミ袋、養生テープ、スポンジ、不要になった歯ブラシ、ヘラ、キッチンペーパー、ラップ、油汚れ用の洗剤を用意しましょう。

ゴミ袋は大きめのものを用意し、ヘラに関しては定規や使わないカードでも代用できるため、自宅にヘラがなくても無理に用意する必要はありません。

また、油汚れ用の洗剤はスプレータイプのものが便利なので、可能であればスプレータイプの洗剤の用意をおすすめします。

以上の道具が揃っていれば、誰でもレンジフードをキレイに掃除することが可能です。

換気扇(レンジフード)の掃除手順

掃除手順は次のとおりです。

1.キッチンまわりを養生する
2.レンジフードを分解
3.ブラシやヘラを使ってフィルターを掃除
4.ファンをつけ置き
5.内部を掃除
6.外側を掃除

ここでは、それぞれの段階でどういった作業を行うのか一つひとつわかりやすく紹介するので、掃除する際の参考にしてみてください。

まわり汚さないよう養生する

掃除する際は、キッチンまわりを汚さないよう最初に隅々まで養生します。

掃除中は汚れや洗剤が思わぬ場所に飛ぶ可能性がありますが、しっかりと養生しておけば掃除の際に汚れや洗剤が飛んでも安心です。周囲の汚れを最小限に抑えることで後片付けがラクになるため、養生はしっかり行いましょう。

また、養生する際はガスコンロに洗剤が付着したり、部品を誤って落下させたりした場合に傷がつかないようガスコンロの上に新聞紙を敷き、養生テープで数カ所留めておきます。新聞紙を敷いただけでは掃除の際に新聞紙がずれてしまうため、新聞紙がずれないように養生テープでしっかり固定しておくことが大切です。

シンクを養生する際は、あらかじめ用意した大きなゴミ袋を切り、シンク全体を覆うように被せて数カ所を養生テープで留めます。このとき、水を使っても大丈夫なよう排水溝にかかる部分は穴を開けておきましょう。

また、汚れや洗剤が飛びやすいガスコンロとシンクを養生するだけでなく、壁や床などの汚れる可能性がある場所も、新聞紙やゴミ袋でしっかり養生することをおすすめします。

キッチンまわりを可能な限り養生しておけば、汚れや洗剤が広範囲に飛び散っても養生をはがすだけで飛び散った場所をキレイにできるので、掃除を手早く終わらせることが可能です。

換気扇(レンジフード)を分解する

キッチンまわりを養生したら、次はレンジフードを分解します。分解する際は取り扱い説明書をよく読み、電源を切ったうえでゴム手袋を着用して作業しましょう。

レンジフードは一般的に、本体下部の左右に取り付けられたネジを片方ずつ緩め、両方のネジを外し終えたら両手でしっかりと支えて手前に引くと外れます。

ただ、レンジフードにもさまざまな種類が存在し、なかには整流板やフィルターカバーがついているものもあるため、整流板やフィルターカバーがついている場合は先に取り外さなければなりません。

また、大抵はネジを緩めると取り外せるようになっていますが、ものによっては金具で固定されている場合もあるので、分解する際は必ず取り扱い説明書に目を通しておきましょう。

間違った方法で無理に取り外そうとすると、部品が破損する可能性があるうえ、作業にも時間がかかってしまいます。無駄な時間をかけずスムーズに分解し、掃除後も問題なく使い続けられるように、手順を理解したうえで作業することが大切です。

ブラシを使ってフィルターを掃除する

分解し終えたら、次は取り外したフィルターに洗剤をかけ、ブラシで擦りながら汚れを落としていきます。

このとき、初めから強力な洗剤を使用したり、不必要なくらいに強い力で擦ったりすると塗装が剥がれてしまうので注意が必要です。

フィルターを掃除する際は初めから強力な洗剤を使って汚れを落とすのではなく、普段台所で使用する中性洗剤などで様子をみながら、力を加減しつつ掃除するようにしましょう。ただ、しっかりと汚れを落としたいのであれば、塗装がある程度剥がれてしまうのは仕方のないことです。

強力な洗剤を使用して徹底的に汚れを落とす場合は、塗装が剥がれすぎないように様子を見ながら掃除することをおすすめします。あまりにも塗装が剥がれると見た目が悪くなってしまうので、ある程度汚れを落とせたらその時点で掃除をストップしておいた方がよいでしょう。

塗装を美しい状態で保ちつつ汚れをしっかり落としたいなら、自分だけで判断せず、経験豊富なプロに依頼することをおすすめします。

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ファンをつけ置きする

ファンには頑固な油汚れが付着しているため、取り外したらつけ置きします。つけ置きする際は、60度のお湯につけ置き用の洗剤を入れ、汚れ具合に応じてファンをある程度の時間放置します。

多少汚れているくらいであれば5分程度、ひどく汚れている場合は30程度放置すれば、ファンに付着した油汚れを取り除きやすくなります。

ある程度の時間つけ置きしたら、次はヘラを使って油汚れを落としていきます。レンジフードはシロッコファンと呼ばれる羽の細かいファンが主流ですが、ヘラを使えば細かい部分に付着した油汚れもキレイに取り除けるのです。

もしも自宅にヘラがない場合は、定規や使わないカードでも代用できるので、無理にヘラを用意する必要はありません。

また、シロッコファンのほかにターボファンと呼ばれるものも存在しますが、ターボファンを掃除する場合もヘラを使って汚れを落とします。

なかには、油汚れを落とす際にティッシュや布を使用する方もいますが、ティッシュや布はファンにへばりついてしまい掃除の手間を増やしてしまいかねないため、あまりおすすめしません。

換気扇(レンジフード)の内部を掃除する

取り外したフィルターやファンを掃除したら、次は内部を掃除しますが、始めは洗浄力がそこまで強くない洗剤を使いましょう。

ただ、汚れがひどいと洗浄力の弱い洗剤では落ちないことがあるので、そういった場合は洗浄力の強い洗剤を使って汚れを落とします。

掃除方法は非常に簡単で、内部の汚れている部分に洗剤を吹き付けるだけです。洗剤を吹き付けたら、5〜10分程度放置すると汚れがキレイに落ちます。

このとき、放置せずすぐに洗剤を拭き取ると汚れがキレイに落ちないため、汚れ具合に応じてある程度の時間放置することが大切です。

また、あまりにも汚れが落ちない場合は、強力なアルカリ洗剤の使用をおすすめします。アルカリ洗剤を使用すれば、頑固な油汚れもキレイに落とせます。

内部を掃除する際は始めに洗浄力の弱い洗剤を使用し、それでも汚れが落ちない場合は洗浄力の強いアルカリ洗剤を使用しましょう。

換気扇(レンジフード)の外側を掃除する

内部の掃除が終わったら、最後は外側の掃除です。外側を掃除する際は、中性の食器用洗剤や洗浄力の弱い洗剤を使用し、あまり強い力を入れず表面の油を外側へ押し出すように表面をキレイにしていきます。

このとき強い力で擦ると、表面の塗装が剥がれてしまうため注意が必要です。ただ、汚れを徹底的に落としたい場合は多少塗装が剥がれてしまうのを承知のうえで、ある程度力を入れながら表面を擦りましょう。

また、壁に油汚れが付着している場合は、洗剤を吹き付けてその上からラップをし、洗剤がある程度汚れに浸透したら洗剤を拭き取ります。

この作業でも汚れが落ちない場合は、ドライヤーを使ってラップの上から洗剤を吹き付けた部分を温めると汚れが落ちやすくなります。

汚れがなかなか落ちない場合は、ラップの上から温める方法を一度試してみましょう。

換気扇(レンジフード)を掃除する際のコツ

レンジフードの掃除にはいくつかコツがあるので、掃除する際はしっかりコツをおさえておきましょう。

ここでは掃除する際のコツを5つ紹介するので、レンジフードを一度も掃除したことがない方だけでなく、定期的に掃除している方もぜひ参考にしてみてください。

ファンの素材によってアルカリ性と中性の洗剤を使い分ける

ファンの油汚れを落とす際は、素材によってアルカリ性と中性の洗剤を使い分けるとよいでしょう。

アルカリ性の洗剤は油汚れを落とすのに適していますが、プラスチック素材やアルミの塗装を傷めてしまう可能性があるので、素材によっては中性洗剤の使用をおすすめします。

中性洗剤は使い勝手がよく、肌やさまざまな素材にやさしいのが特徴です。洗浄力はそこまで強くありませんが、新油性のある界面活性剤が含まれているので、ファンに付着した油汚れにも効果を発揮します。

また、肌にやさしく安全に使用できるのも中性洗剤のメリットです。ただ、どうしても汚れが落ちない場合はアルカリ性の洗剤を使用する必要があるため、使用する際は皮膚に触れないよう充分注意しながら作業を進めましょう。

汚れてもよい服で掃除する

掃除中はいくら気を付けていても汚れや洗剤が飛び散る可能性があるので、汚れてもいい服で掃除することをおすすめします。

服に油汚れが付着するとなかなか汚れが落ちないため、掃除する際は普段着ない服や、どれだけ汚しても問題のない服を着用しましょう。

また、動きやすさも重要なポイントです。レンジフードを分解する際や、内部・外部を掃除する際は想像以上に動くので、動きやすい服装にすると、不自由なく掃除が行えます。

トップスは丈の長すぎないTシャツやスウェット、ボトムスはストレッチ性の高いパンツやジャージなどがおすすめです。

怪我をしないよう対策する

レンジフードはガスコンロの付近に設置されているケースが多く、掃除中に誤ってガスコンロのスイッチを押すと火傷する可能性があるうえ、最悪の場合は火事にもつながるでしょう。

そのため、レンジフードを掃除する際は必ずガスコンロの電源を切らなければなりません。

また、掃除の際はゴム手袋や軍手などをつけて作業することが怪我の予防につながります。素手で作業すると、油汚れや洗剤で手荒れしてしまうため注意が必要です。

さらにレンジフードを分解する際は、何かの拍子に手が切れてしまう可能性があるので、作業時は手を保護できるゴム手袋や軍手の着用をおすすめします。

40~50℃以上のお湯で油汚れを落とす

水やぬるま湯では油汚れを落とせないため、レンジフードの油汚れをキレイに落とすためには40〜50℃のお湯を使いましょう。

固まった油が溶ける温度は、一般的におよそ40〜50℃だといわれています。そのため、40〜50℃のお湯を使えば油汚れを効果的に落とすことが可能です。

また、油汚れを落とすためだからといって熱湯を使うと、ブラシやヘラで溶けた汚れを洗い流す際に火傷する可能性があります。

そのうえ、熱湯によってバリア機能が低下した皮膚に洗剤が触れると、あか切れや手湿疹ができてしまうので、油汚れを落とす際は熱湯ではなく40〜50℃のお湯がベストです。

無理だと思ったらプロの業者に依頼する

自分で掃除しても油汚れを落とせない場合は、プロの業者に依頼することをおすすめします。

プロの業者はクリーニングに関する豊富な知識と経験があるうえ、レンジフードの分解も慣れているので、安全かつ確実にレンジフードをキレイにしてもらえます。

また、長期間掃除していなかったり、一度も掃除したことがなかったりする場合は油汚れが蓄積されているため、通常よりも掃除の難易度が上がっています。

そうなると自分の力では油汚れを掃除しきれないので、初めからプロの業者に依頼した方がよいでしょう。

換気扇(レンジフード)の掃除におすすめの洗剤

レンジフードの掃除には、中性洗剤、セスキ炭酸ソーダ、重曹などが適しています。

それぞれの特徴を見ていきましょう。

中性洗剤

中性洗剤は油汚れや水垢に強いうえ、なかなか落ちない油汚れや水垢などもキレイに落としてくれます。レンジフードだけでなく、家中の掃除に活用している人は多いでしょう。

汚れを落とす力は強いですが、敏感肌の方や長時間使用する場合はゴム手袋の着用をおすすめします。

セスキ炭酸ソーダ

セキス炭酸ソーダは、初心者でも使いやすいアルカリ剤です。水に溶けやすいため、スプレーにすると使いやすくなります。

油汚れがひどい部分には直接スプレーをかけ、汚れが浮いてきたらスプレーした場所を拭き取り、その後水拭きすれば油汚れをキレイに落とせます。

それでも油汚れが落ちない場合は、セキス炭酸ソーダをキッチンペーパーに含ませ、汚れている箇所をパックしておくとよいでしょう。

重曹

油汚れを落とす際によく使われるのが重曹です。食材を扱うキッチンで洗剤を使うのには抵抗があるという方も、重曹を使えば安全に油汚れを落とすことが可能です。

かるい油汚れであれば、重曹を水に溶かしてスプレーボトルに入れ、汚れている箇所に吹きかけてから乾拭きするだけで汚れを落とせます。

また、粉状のままでも使用できるので非常に便利です。粉状で使用する場合は、汚れにふりかけて濡れた雑巾やスポンジなどで擦り、仕上げに乾拭きすると汚れがキレイに落ちます。

レンジフード以外の汚れも簡単かつ安全に落とせるため、自宅に重曹がある方は掃除で活用してみましょう。

それでも落ちない汚れには「ホーム強力クリーナー」がおすすめ

中性洗剤や重曹、セスキ炭酸ソーダを試したものの「油が固まってとれない」「キレイに落ち切らない」といった場合には「ホーム強力クリーナー」がおすすめです。

ホーム強力クリーナーは、レンジフードの頑固な油汚れにも対抗できる心強い洗剤です。

換気扇を始めとして、ガスレンジ、冷蔵庫、プラ製品、化学床材などさまざまな部分の掃除に活用できます。

使い方としては、クリーナーの原液を汚れの度合いに合わせて水で薄めてから汚れた部分に付け、スポンジやブラシで軽くこするだけ。油汚れのひどい部分には、原液を塗布して使ってみてください。

汚れの度合いによって濃さを調整して使えるので、ムダなく使えるのが特徴です。

頑固な油汚れもしっかり落とせる!
ホーム強力クリーナー

換気扇(レンジフード)の掃除に関するよくある質問

ここでは、レンジフードの掃除に関するよくある質問をいくつかご紹介します。

掃除時間の目安は?

一般的には1〜2時間程度が目安になりますが、汚れ具合によって掃除時間は変動します。

また、何度も掃除している方であれば、掃除の流れがわかっているのでスムーズに作業を進められますが、初めて掃除する方は流れがわからないため、汚れが軽度であってもそれなりの時間を要するでしょう。

掃除頻度はどのくらい?

人によってレンジフードを使用する頻度は異なりますが、最低でも半年に1回は掃除するようにしましょう。

レンジフードは調理の際に使用した油を吸い込み、その油が空気中のホコリやチリなどと一緒になるため、汚れが溜まりやすいです。また、汚れは放置している期間が長ければ長いほど、落とすのが大変になります。

そのため、使用する頻度が少なくても半年に1回は掃除することをおすすめします。

掃除は夏の時期が最適って本当?

夏は冬よりも気温が高く、油汚れが温度で柔らかくなるため、掃除するのは夏がおすすめです。冬は寒さで油汚れが固まるので、夏よりも汚れを落とすのが困難になります。

もしも夏場にレンジフードの汚れが気になったら、寒さで油汚れが固まってしまう前に掃除しましょう。

ファンを上手く取り外せないときの対処法は?

油が入り込んで固まったり、ネジが錆びてしまったりするとファンが外れなくなりますが、無理に外そうとすると羽が変形してしまう可能性があります。

そのため、ファンが上手く取り外せない場合はドライヤーで固まった油を溶かしたり、サビている部分に潤滑油を吹き付けたりするのがおすすめです。

ドライヤーを使用する場合は、ネジの部分に熱風を3分ほど当てると取り外せるようになりますが、それでも外せない場合はさらに3分温めます。どれだけ温めても自分で外すのが不可能であれば、プロの業者に依頼しましょう。

そして潤滑油を使用する場合は、ファンの中心にあるスピンナー部分に少量吹き付け、30分〜1時間ほど放置します。そうするとファンを取り外せるようになりますが、ワンタッチタイプのものにはこの方法が使えないので注意が必要です。

業者に依頼するメリットは?

業者に依頼すれば、難易度の高い油汚れも安全かつ確実に除去できます。

また、掃除にはそれなりの時間と労力がかかりますが、業者に依頼すれば手間や労力を代わりに担ってくれます。専門的な知識をもったプロの業者であれば、安心して掃除を任せられるでしょう。

まとめ

レンジフードは日々汚れが溜まっていくため、定期的に掃除しなければなりません。

掃除を怠ると換気機能が弱まるうえに嫌な臭いが発生しますが、手の届きにくい場所ということもあり、汚れを放置してしまっている方や、そもそも掃除方法がわからない方も多いでしょう。

しかし道具さえ用意できれば、レンジフードは誰でも掃除することが可能です。自分で掃除する際は、掃除する際のコツをしっかりおさえておきましょう。

また、レンジフードの掃除をプロの業者に依頼する方法もあります。プロの業者に依頼すれば安全かつ確実にレンジフードをキレイにできるので「掃除する手間を省きたい」「放置しすぎて汚れがかなり蓄積している」といった場合にはお気軽にご相談ください。