コンシェルジュコラム

2023.01.20 トイレ掃除

原因別トイレ掃除の黒ずみを落とせる4つのやり方!予防方法も解説

簡単な家庭での掃除方法と黒ずみの原因を理解することで、来客などのために快適なトイレを維持しましょう。定期的な清掃を実施しないと、変色してしまい、消すのが難しくなります。

また、トイレの使い勝手が悪くなるでしょう。この記事では、不快な変色を防ぐために、トイレを効果的に掃除する簡単な方法を概説しています。記事を参考に、トイレをキレイに保ちましょう。

トイレの黒ずみの原因

なかなか落ちないトイレの頑固な黒ずみ。そんな黒ずみを除去するために、まずは黒ずみの正体を理解することから始めましょう。

基本的に、トイレの吐水口の黒ずみは、カビなどの微生物が原因です。カビは温度、湿度、汚れの3つが揃ったときに繁殖しますが、便器の中はこの3つが見事に揃った場所なのです。

つまり、カビの温床になりやすいのです。カビの発生を抑え、黒ずみ汚れのリスクを減らすには、家庭内の湿度や汚れの対策を行う必要があります。

もちろん、浴室を清潔に保つことはもちろんですが、家の中のあらゆる場所が、湿っぽくならないようにすることも大切です。窓を開けて風通しをよくすることも、湿度を下げる一つの方法です。

また、汚れが付着すると、黒い汚れはさらに強くなります。尿に含まれるタンパク質が蓄積した尿石や、水道水に含まれるケイ酸塩が固まってできる水垢などです。

尿石は、便器内に有機物が蓄積され、次に流すまでに排出しきれずにできるものです。便器に直接洗浄剤を流し込むと、尿石が増えやすくなるので、これを防ぐことが大切です。

トイレ掃除の黒ずみの落とし方

トイレ掃除の黒ずみの落とし方は、カビや水垢、尿石などによって大きく異なり、洗剤や掃除方法を使い分ける必要があるでしょう。ここからは、黒ずみの原因ごとに汚れの落とし方を詳しく解説していきます。

カビによる黒ずみ

ここではカビによる黒ずみの落とし方について紹介していきます。

準備するもの

「カビ」による黒ずみには「トイレハイター」や「カビキラー」など、市販の「塩素系漂白剤」を使用します。

カビの黒ずみは酸性の汚れなので、アルカリ性で中和して黒ずみを落とします。黒ずみ汚れを完全に除去するために、漂白剤の適切な塗布、希釈、塗布方法については、メーカーの説明書に従ってください。

また、表面の目立たない部分で事前にテストすることも良い予防策です。さらに、塩素系漂白剤は刺激性があり、繊維やカーペットなどの素材にダメージを与える可能性があるため、この種の洗浄剤を使用する際には、安全性を考慮する必要があります。

塩素系漂白剤を使用する際は、保護手袋や保護メガネの着用、十分な換気を行うことをおすすめします。

また、漂白剤による腐食の可能性を避けるため、漂白後はきれいな水で、十分に洗い流すことが重要です。洗浄後は、ほかの菌の繁殖を防ぐため、抗真菌剤の使用をお勧めします。

掃除方法・手順

以下がカビによる黒ずみの掃除方法です。
1.漂白剤を活用して黒ずみを見えなくする
2.2~3分間、そのままの状態を保つ
3.水を流して完了

驚くことに、たったこれだけでOKです。トイレブラシを活用して、さらに洗浄力を高めると、より効果的です。サボったリングと呼ばれる水面のわずかな黒ずみの輪も、難なく除去することができます。

水垢による黒ずみ

ここでは水垢による黒ずみの落とし方について解説していきます。

準備するもの

水垢による黒ずみの掃除には以下のものを用意してみましょう。
●酸性洗剤
●トイレットペーパー
●トイレブラシ

塩素系漂白剤で落ちない頑固な黒ずみは、カビが原因ではない場合があります。その場合、酸性化した尿によって、表面の隙間にミネラルがこびりついたアルカリ性の「尿石」が原因かもしれませんので「酸性洗剤 」を使った掃除方法に切り替えてみましょう。

まずは、白酢やレモン汁、クエン酸などの弱酸を食器用洗剤や、洗濯洗剤などの界面活性剤と混ぜて、自家製の溶液を作るのがよいでしょう。

また、リン酸や塩酸が含まれる市販の洗浄剤も使えます。落ちにくい汚れには、ホウ砂とお湯を混ぜたものを数分放置してから雑巾でこすってみるとよいでしょう。また、手袋やゴーグルなどの保護具や、汚れてもいい服装で行うことが大切です。

最後に、汚れを落とした後は、たっぷりの水でしっかりとすすぎ、洗浄剤がすべて洗い流されたことを確認しましょう。

掃除方法・手順

以下が水垢による黒ずみの掃除方法です。
1.トイレットペーパーを利用して、黒い部分を覆う。
  (周辺が黒ずんでいる場合は、トイレットペーパーを隙間に挿入する)
2.酸性洗剤を活用し、数分休ませる。
3.トイレットペーパーの全体をブラシで徹底的にこする
4.水を流して終了

塩素系漂白剤と酸性洗剤は絶対に組み合わせないでください。2つの成分が混ざると、致死性の蒸気が発生し、失明や死亡などの重大な事故につながる可能性があります。塩素系漂白剤を使用する場合は、24時間後に酸性洗剤を使用するようにしてください。

尿石による黒ずみ

ここでは、尿石による黒ずみの掃除方法などについて解説していきます。

準備するもの

尿石における黒ずみの掃除には以下のものを用意してみましょう。
●オキシクリーン(スプーン1杯)
●60~80度のお湯(2L)
●バケツ
●泡立て器

尿石による黒ずみの場合は、「オキシクリーン」も効果的です。オキシクリーンはアメリカ発祥の酸素系漂白剤で、家中の掃除に使えるので重宝している方も多いのではないでしょうか。

そして、このオキシクリーンを使った掃除方法として「オキシ漬け」というものがあります。オキシ漬けは、細菌や汚れが集まる肌の毛穴の奥まで届くので、黒ずみの掃除にとても効果的です。

やり方は、オキシクリーンをお湯に溶かして便器に流し込み、20分ほど放置した後、ブラシや柔らかい布で、気になる部分をこするだけです。黒ずみがなくなるまで、この作業を毎日繰り返すとよいでしょう。

掃除方法・手順

以下が尿石による黒ずみの掃除方法です。
1.オキシクリーンとお湯をバケツの中に入れる
2.泡立て器で攪拌する
3.この溶液をトイレに流し入れ、30分から6時間の間隔をおく
4.水を流す

水の温度を変えることで、オキシクリーンの泡立ちや洗浄力を飛躍的に向上させることができます。最適な温水は60~80℃の範囲なので、シャワーの温水で効果を試してみてください。

複合汚れによる黒ずみ

ここでは、複合汚れによる黒ずみの掃除方法などについて解説していきます。

準備するもの

複合汚れにおける黒ずみの掃除には以下のものを用意してみましょう。
●粉末の重曹
●クエン酸(小さじ1~2杯)
●水500ml
●スプレーボトル
●トイレブラシ
●トイレットペーパー

トイレの黒ずみ汚れは、カビや水垢、尿石などが複合して発生している場合があります。この場合、上記の方法を試しても汚れが落ちないことがあります。 落ちにくい複雑な汚れには「重曹」と「クエン酸」を組み合わせた方法がおすすめです。

重曹は適度な硬さと洗浄力を持ち、クエン酸は重曹の力を強化するものです。重曹とクエン酸を混ぜたものに、少量の漂白剤や過酸化水素を混ぜると、白い変色や汚れを落とすことができます。

また、重曹と過酸化水素を混ぜ合わせ、ペースト状にする方法もあります。このペーストを汚れに直接塗り、数分間放置した後、柔らかく湿った布で拭き取ります。シンクや浴槽などの落ちにくい汚れに特化した市販のクリーナーもあります。

これらのクリーナーは、お近くの金物店やホームセンターで購入でき、表面を傷つけずに優しく洗浄することができます。

掃除方法・手順

以下が複合汚れによる黒ずみの掃除方法です。
1.重曹を黒ずみにたっぷりと塗布する
2.クエン酸を水と一緒にスプレーボトルに入れる
3.重曹の上にクエン酸の水溶液を霧状にして吹き付ける
4.泡が出ている部分にトイレットペーパーをかぶせ、1時間から2時間放置する
5.水を流す前に、トイレットペーパーを取り出して、ブラシでよく掃除する

黒ずみの原因に関係なく、この方法は有効ですが、漂白剤や洗剤を使った方法ほど、生産性は高くないので注意しましょう。

トイレの黒ずみを掃除する際のポイント

トイレの黒ずみを掃除する際のポイントは以下の通りです。
●掃除前には水抜きする
●汚れに合わせた洗剤を使う
●金属製たわしやヤスリの使用は避ける

ここでは、上記のポイントについて詳しく解説していきます。

掃除前には水抜きする

便器やトイレタンク全体を掃除するとき、あるいはトイレを修理するとき、トイレの水を抜くことが必要になることがあります。幸いなことに、トイレの水抜きは数分で終わります。入ってくる水を止めて、溜まった水を流すだけです。

汚れに合わせた洗剤を使う

黒ずみなどの汚れには、アルカリ性のものと酸性のものがあります。黒ずみの原因によって、アルカリ性の洗剤と酸性の洗剤を選ぶと、黒ずみが落ちやすくなります。

洗剤で汚れが落ちやすくなるのは、アルカリ性の汚れと酸性の汚れを浮かせる化学反応が起こるからです。黒ずみ汚れがきれいに落ちない場合は、汚れの原因に合った洗剤を使っていない可能性があります。

汚れが落ちにくい場合は、酸性洗剤からアルカリ性洗剤に変えるなど、成分の異なる洗剤を使用することをおすすめします。ただし、アルカリ性の洗剤と酸性の洗剤を混ぜて使うと、悲惨な結果になることがあるので、絶対にやめてください。

金属製たわしやヤスリの使用は避ける

「金属製のたわしやヤスリを使いましょう」という説明を聞くことがありますが、使わないでください。硬いたわしでこすると、便器の表面に目には見えない小さなキズがつきます。このキズにカビや雑菌が入り込み、さらに頑固な黒ずみの原因になることがあります。

どうしても落ちない汚れや黒ずみには、クレンザーを使う方法もありますが、クレンザーには研磨剤が含まれているため、便器に傷がつきやすくなってしまいます。誤って便器を傷つけないためには、柔らかい素材の掃除用ブラシを使うのがよいでしょう。

また、布製やマイクロファイバー製のタオルなどの柔らかい素材を使うと、表面を傷つけずに優しく汚れをこすり落とすことができます。
クレンザーは、繰り返し使用すると問題を悪化させ、より除去しにくくなるため、あまり頻繁に使用しないようにしましょう。また、石鹸系洗剤は便器の保護膜を剥がしてしまい、見苦しい汚れが、付きやすくなることも覚えておいてください。

トイレの黒ずみを予防する方法

トイレの黒ずみを予防する方法は以下の通りです。
●据え置き型の洗浄剤を設置する
●ジェル状の洗剤を便器に貼り付ける
●トイレタンク内に重曹を入れる
●トイレクリーナーで拭き掃除する
●1日に1回は水を流す習慣をつける
●定期的に掃除する

ここからは、上記の方法について紹介していきます。

据え置き型の洗浄剤を設置する

ブルーレットなどの置き型トイレ洗浄剤を使用した手洗い場は、使用後に洗浄液を便器の表面に行き渡らせることで、便器を清潔に保つことができます。トイレに残っている可能性のある細菌や雑菌などの微生物を効果的に除去することができます。

また、除菌剤入りの洗浄液を使用すると、洗浄効果だけでなく、雑菌の繁殖を抑え、見苦しい黒ずみやカビの発生を防ぐ除菌効果も期待できるため、おすすめです。この予防法は、できるだけ手間暇をかけずに、使用間の便器を衛生的に保ちたい方におすすめです。

さらに、トイレを爽やかな香りに保つために、消臭効果もある洗浄液の活用も検討するのが賢明です。

ジェル状の洗剤を便器に貼り付ける

便器に直接貼ることができる「トイレスタンプ」は、水が出る部分の黒ずみだけでなく、縁の裏側の黒ずみも予防することが可能です。水を流すたびに便器の隅々まで掃除する効果は約12日間続くので、1ヶ月100円弱で黒ずみを予防することができます。

また、便器の上にスタンプを押すタイプなので、手が汚れないのも大きなポイントです。さらに、無臭設計で安心感があり、パッケージは折り紙式でどんな大きさのトイレにもフィットしやすくなっています。

加えて、使いやすさと耐久性にも優れているので、数カ月にわたって繰り返し使用してもトイレが詰まることはありません。色あせを防ぐ特殊な素材を使用しているため、使うたびに新品のような質感になります。

このことから、トイレスタンプは、トイレを清潔で安全に、そしてピカピカに保つための簡単に安価で効果的な方法なのです

トイレタンク内に重曹を入れる

トイレのタンクには常に大量の水が溜まっており、そこにカビや細菌が繁殖すると、黒ずみや変色を引き起こします。

これは見た目も悪く、また健康にも悪影響を及ぼします。これを防ぐには、大さじ1杯の重曹をトイレのタンクに入れるのが簡単で効果的な解決策です。

そうすることで、トイレのタンクにカビや細菌が繁殖するのを防ぐだけでなく、流すたびに重曹が便器を掃除してくれるのです。トイレの使用頻度にもよりますが、2〜3日おきに重曹を入れることで、汚れがたまりにくく清潔に保つことができます。

トイレクリーナーで拭き掃除する

トイレクリーナーで拭くと、目には見えないカビや尿石、水垢などを拭き取ることができるので、黒ずみを防ぐことができます。また、雑菌の繁殖を防ぐことができるので、嫌な臭いを軽減することにもつながります。

黒ずみ防止のためにトイレクリーナーを使用する場合は、一貫して、できるだけ頻繁に便器を拭くようにすると、さらに臭いを抑えることができ、また、定期的に便器を点検することができるようになります。

拭き掃除は1日1回以上、汚れのひどい時でなければ、汚れのリスクを軽減することができます。便器に汚れがない場合は、1分程度で拭き取ることができますので、手軽な衛生管理として活用してみて下さい。

1日に1回は水を流す習慣をつける

トイレの使用頻度が少ないと、ホコリや雑菌がたまりやすく、黒ずみができやすくなります。黒ずみを作らないためには、トイレを使うたびに流すことを意識してください。また、汚れをなるべく溜めないようにすることも大切です。

これは、便座やフタ、便器の外側を湿った雑巾で拭き取るなど、さまざまな方法があります。できれば2~3日に1回、忙しい人は1週間に1回はトイレ掃除をしましょう。

この際、ただブラシで便器をこするだけでなく、消毒液や薄めた漂白剤などを使って、きちんと除菌することが必要です。

最後に、使用していないときはトイレのふたを開けておき、カビや細菌のない乾燥した状態を保つことが重要です。

定期的に掃除する

定期的に掃除をする習慣をつけることは、長い目で見れば、浴室をきれいに保つための最良の方法です。黒ずみや黄ばみなど、落ちにくい汚れの発生を防ぎ、時間や労力の節約にもつながります。

また、定期的な清掃を習慣づけることで、トイレを清潔で楽しい空間に生まれ変わることができます。